KTF(旧)

オーストラリア生まれの Keep The Faith (※引退)など、海外で走るサンデーサイレンス産駒の情報を記録していました。

サンデーサイレンス産駒がカタール/バーレーンで走っていた(追記)

何年も前の話で、大体の人は「ふーん」で終わりでしょうが、自分にとっては大きな発見だったので書いておきます。

Sun Kissed (JPN) (牡、2002年生、父サンデーサイレンス・母フライングキッス)が2006年〜2008年にかけてカタールで出走し、3勝を挙げていました。
ソースはQatar Racing and Equestrian Clubのサイト(http://www.qrec.gov.qa/)で、右上の検索メニューから馬名で検索すると、血統等のプロフィールとあわせて1戦ごとの戦績が表示されます。

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Sun Kissedは2002年3月6日、白老ファームの生まれ。母はコマンダーコリンズの全姉で、Gainsborough Studがサンデーサイレンスの血を求めて日本に送った繁殖牝馬の1頭です。
JAIRSの輸出入情報によると、同年の8月6日に母と一緒にイギリスへ移動しています。
2年後の2004年7月、Sun Kissedはゴドルフィン所属馬としてイギリスのニューマーケットでデビューし、僅差ながらこれを勝利。
しかしその後4戦して勝ち星はなく、2005年10月のTattersalls Autumn Horses in Training Saleで売却されるに至ります。売却額は8,500ギニー(1ギニーを200円とすると170万円相当)。
この時の購買者がHussain Ali Bukannanという方で、Qatar Racing and Equestrian Clubで確認できる馬主名義と同じ。

新オーナーのもと、2006年10月にカタールで再デビューを果たしたSun Kissedは、2006/07と2007/08の2シーズンにわたってコンスタントに走り(カタールの競馬開催期間は10月から5月までの様子)、合計27戦して3勝の成績を残しています。
BARZAN CUPという1600mのレースに2年連続で出走し5着、3着と好走していますが、このBARZAN CUPは現在カタールの国内G3に格付けされているレースであり、下級条件ばかり走っていたというわけでもなさそうです。
(IFHAのサイトで過去のInternational Cataloguing Standards Bookを見る限り、カタールが国際Part3の格付けを得たのは2008年からのようです)
2008年4月17日のレースが最後の出走となっています。



母フライングキッスは2002年に日本を出国した際もサンデーサイレンスの子を受胎していました。
翌2003年にイギリスで生まれた牝馬はQuiet Embraceという名でそのままイギリスでデビューしたものの、1戦して着外に終わっています。
牝馬ですが繁殖入りできなかったのかも知れず、検索しても産駒の情報は出てきません。

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先日の投稿以来、各馬のその後の動向をちょくちょく調べていたのですが、Racing PostでSun Kissedの戦績にカタールでの出走歴が追加されているのに気付き、もう7年前の話になりますが上記のことが分かった次第です。当時はセールで売却されたところまでしか追いかけできていませんでした。
フランスで走りインドで種牡馬になったSunday Doubtの例もありますし、こんな風に競馬マイナー国に移って競走生活を(あるいは繁殖生活を)送った馬がほかにもいるかもしれないですね。

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(2016/1/31追記)

Sun Kissedは2008年までカタールで走ったあと、バーレーンで現役を続けたようです。馬名をオーナーのHussain Bukannanと一緒に検索するとバーレーンのレース結果だったり、レーティング一覧だったりが出てきました。バーレーンの競馬統括団体と見られるRASHID EQUESTRIAN AND HORSERACING CLUBのサイト(http://www.bahrainhorseracing.com/)で成績一覧が見れないか探してみたのですが発見できず。少なくとも2010年頃までは現役だったようですが・・・。日本では2頭のサンデーサイレンス産駒がまだ現役であることが知られており(ビュレットライナー、ダークドーン)、実は海外にも現役の産駒がいた!という話だと面白いんですが、存命なら今年14歳なわけでさすがに無理があるでしょうか。